発注者が図面データをエヌシーネットワークにCADデータで送り、Web上に公開された図面を見たエヌシーネットワークのEMIDAS会員が入札し、最適な加工工場を選び出す仕組みの受発注システムを構築。
株式会社エヌシーネットワーク(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:内原康雄)は、同社の中小製造業のマーケットプレース(受発注の場)事業拡大を目指し、合計16社に対して4億7,700万円の第三者割当増資を実施する。増資後の資本金は3億8,650万円。
——- 新規出資企業は以下の通り ————————-
丸紅株式会社、アイ・ティー・エックス株式会社(*注)、株式会社 東芝iバリュークリエーション社、三菱商事株式会社、伊藤忠商事株式会社、ニチメン株式会社、日本ベンチャーキャピタル株式会社、安田企業投資株式会社、日本生命保険相互会社、ニッセイ・キャピタル株式会社、朝日生命キャピタル株式会社、東京三菱銀行グループ、サンワサプライ株式会社、株式会社クレスコ、三吉工業株式会社、北陸重機工業株式会社(順不同) ( *注:日商岩井より分社化したIT事業創造会社)
今回調達した資金で、エヌシーネットワークは金属加工品のインターネット受発注事業を本格的に開始し、金属加工品のマーケットプレース(受発注の場)の構築を目指す。エヌシーネットワークの提供する受発注システムは、発注者が図面データをエヌシーネットワークにCADデータで送り、Web上に公開された図面を見たエヌシーネットワークのEMIDAS会員が入札し、最適な加工工場を選び出す仕組み。これにより、発注元は効率よくサプライヤー(加工先)を探すことができ、受注企業は自社作業の平準化、機械稼働率の平準化をはかることができる。
また、インターネットを使った企業間の取引マッチングにおいては、顔を合わせたことがない客先への与信が大きな問題点であるが、エヌシーネットワークの受発注システムでは、代金回収の部分にエヌシーネットワークが介在し、加工工場への代金支払いを保証する。従って、加工工場は代金回収を気にせず、安心して受注した加工品の製作に専念できる。
製造現場では日々「自社で行えない仕事を他社に出す」ということが発生しているが、新しい加工先を探したいという発注元企業のニーズと、インターネットを使って新規の受注を行いたい受注元企業のニーズを結びつけることが可能だと判断した。 現在、全国約5,800社の加工メーカーがEMIDAS会員としてエヌシーネットワークに参加しており、EMIDAS会員による図面を伴ったBtoBマーケットプレース(受発注の場)を構築することになる。
エヌシーネットワークは、既に金型の構成部品であるプレートの受発注システムを試験的に稼動させており、来年初の本格稼動に伴い幅広く参加企業を募る。受発注システムに参加する企業の設備はインターネット受発注を経由して効率的に稼動、参加企業集団全体の生産効率を高めることになり、競争力のある巨大な仮想工場がインターネット上に誕生する。
今回の資金調達によって、エヌシーネットワークでは人員の拡張、社内体制の整備を図り、事業基盤を確立する。今後はプレートの受発注システムをベースにし、金型、機械加工部品、板金部品、試作品など、様々な金属加工品のマーケットプレース(受発注の場)の構築をする。