NCネットワークとFNAグループが経営統合 顧客基盤3万社、国内モノづくり中小の海外進出を後押し
株式会社NCネットワーク(本社:東京都台東区、代表取締役:内原康雄)は2016年内に、株式会社FNAジャパン(本社:東京都台東区、代表取締役社長:井上直樹)の株式を株式交換により100%取得し、子会社化します。FNAグループの中国、タイ、インドの拠点についても17年春までにグループ化します。中堅・中小製造業の海外進出・輸出が加速する中で、顧客基盤を強化し、現地ローカル企業を含むビジネスマッチング支援を拡充するのが狙いです。これを機に、経営・営業支援、M&A(企業の合併・買収)仲介、大手企業の調達支援などに業務の幅を広げるとともに、インドネシア、フィリピンなどの拠点開設を検討し、2020年に売上高50億円(16年11月期は約35億円)を目指します。
株式交換により、NCネットワークの株主となる井上FNAジャパン社長は、17年1月開催予定のNCネットワーク株主総会で取締役に就任します。海外サービスについては、引き続きFNA(ファクトリー・ネットワーク・アジア)ブランドを継続します。
NCネットワークは約1万8000社の登録を得て、国内最大級のモノづくり受発注サイト「エミダス」を運営しています。一方、FNAグループは約2万社の登録を得て、上海やバンコクで来場者1万人規模のモノづくり商談会を主催しています。FNAグループの顧客の約8割は日系企業であるうえ、NCネットワークとの重複登録会員は10%に満たないため、経営統合により日系企業だけで3万社を超える顧客基盤を有することになります。今後は現地ローカル企業との取引を拡大し、中堅・中小製造業の海外進出・輸出を総合的に支援する体制を整えます。
NCネットワークとFNAグループは16年春、タイの事業をFNA現地法人に一本化するとともに、NCネットのベトナム現地法人内にFNAが事務所を設立し、アジア事業を原則としてFNAに委ねる事業提携を行いました。これを土台に、中堅・中小製造業の海外進出・輸出を一層支援するため、経営統合を決断いたしました。FNAジャパンの前身は、NCネットワークなどが出資して03年に設立したNCネットワークチャイナ(上海市)であり、NCネットワークがリーマンショックの影響で資本を引き揚げた08年以来、約9年ぶりに資本関係が復活することになります。
NCネットワークはベトナム(ハノイ市)、米国(カリフォルニア州トーランス市)に、FNAグループは中国(上海市、深圳市)、タイ(バンコク市)、インド(ニューデリー市)にそれぞれ現地法人を持っています。経営統合により、中国、タイ、インド、ベトナム、米国とのビジネスマッチングをワンストップで支援できる体制となります。NCネットワークの顧客基盤の1万8000社のうち10%弱の企業が海外に拠点を持ち、国内からの輸出企業も増えている状況で、FNAのアジア商談会出展および広告を活用した企業は直近の3年間で延べ4000社に及んでおり、中小製造業の海外進出を一層後押ししてまいります。インドネシア、フィリピンなど他のアセアン(東南アジア諸国連合)諸国における拠点開設も検討してまいります。
具体的には、まず人材の国際交流を強化するとともに、早期にビジネスマッチングのサポート体制を構築します。中国には25人、タイとベトナムにはそれぞれ10人のサポート人員を置き、市場・企業調査などのリサーチサービスも充実させてまいります。
NCネットワークの概要
会社名 | 株式会社NCネットワーク |
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所在地 | 東京都台東区柳橋1丁目4-4 ツイントラスビル8階 |
代表者 | 代表取締役 内原康雄 |
資本金 | 3億7000万円 |
従業員数 | 40人 |
事業内容 | 製造業向け情報発信及び、試作・量産等の部品加工受託事業 |
URL | https://www.nc-net.or.jp/ |
FNAジャパンの概要
会社名 | 株式会社FNAジャパン |
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所在地 | 東京都台東区柳橋1丁目4-4 ツイントラスビル8階(NCネットワーク内) |
代表者 | 代表取締役社長 井上直樹 |
資本金 | 2000万円 |
従業員数 | 35人 |
事業内容 | 中国、タイ、インド、ベトナムにて製造業に特化したビジネスマッチング支援事業 |
URL | http://www.factorynetasia.com/ |